富野由悠季総監督によるガンダムシリーズ最新作『ガンダム Gのレコンギスタ』で、メカニカルデザインを担当する安田 朗氏、形部一平氏、そしてバンダイ ホビー事業部 開発チームの岸山博文氏によるスペシャル対談の後半が到着した。
前回の続きとなる後半では「G-セルフ」のアンテナから、そのデザイン秘話やキット化に際してのポイントなどが語られる。
今回も特別にその一部をお届けしていこう。全文はバンダイホビーサイトでご覧ください。
HG ガンダム Gのレコンギスタシリーズ 発売スタート記念
安田 朗×形部一平×岸山博文 スペシャル対談( 後半)
G-セルフのアンテナはV字を逆向きにした意匠
――HG 1/144の各キットを見ていただいてますが、「G-セルフ」はアンテナやカメラアイにこれまでのガンダムとは違う特徴が出ていると思います。
これは初期からデザインに盛り込まれていたのでしょうか?
安田: 最初に出したアイデアで、もうすでにアンテナは逆向きにと決めていました。
岸山: 「G-セルフ」のアンテナは、「RX-78」のV字アンテナが逆向きで頭部に埋まって、側面から生えているような感じですね。
安田: 『G-レコ』は『∀ガンダム』の世界につながっているので、「∀ガンダム」の“ヒゲ”にいたるまでにカブトムシ型とかいろんなアンテナをもったガンダムを出さなくちゃいけないんじゃないの?って思ったんですよ。
岸山: そういう発想から生まれたんですね。
安田: リギルドセンチュリーはアンテナの意匠に試行錯誤しはじめた時代なんじゃないかと。
岸山: プラモデルの開発を進めるときに、「G-セルフ」は頭の分割がハードルのひとつだったんです。いつもなら頭部を組んで最後にV字アンテナをペタッとくっつける工程で済んじゃう。
それが安心感のある作り方なんですけれども、「G-セルフ」のアンテナだと1/144スケールでは小さすぎて別パーツにしてくっつけるわけにもいかなかったんです。
安田: どうなっているんですか?
岸山: 頭部とつながった状態、ヘルメット(前半)のパーツと一体成型になっています。それといつものV字アンテナは対象年齢の安全基準を満たすために“フラッグ”を付ける必要があるんです。
尖った先パーツの裏側に“フラッグ”を付けて安全対策をするんですけれど、今回の「G-セルフ」はアンテナが手前に出てますので付けようがない。さてどうしたもんかなと難儀ではあったんですけれども、結果的にはこの意匠のおかげでアンテナの付く角度を少し調整することで“フラッグ”を付けることなく処理ができました。
むしろ後工作をする必要がなく、設定に近い状態が再現することができるのでよかったです。安全基準をクリアしたうえで、プラモの楽しさを知ってもらえることができるようになりました。
▲安田氏のこだわりのアンテナ。「RX-78-2ガンダム」や「∀ガンダム」と並べると独特で新鮮な印象を持つ。
▼ スペシャル対談の続きは「バンダイホビーサイト」で!
http://bandai-hobby.net/g-reco/
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