いよいよ10月上旬より稼働開始となる「ガンダムトライエイジ BUILD G1弾」。その魅力を全4回にわたって紹介する本特集の第1回では大迫力のカードイラストの誕生秘話を、第2回では遊び心たっぷりのカードフレーバーの魅力を紹介した。 続く第3回では、ゲームの開発に携わる稲葉カズ氏、奥野ヨッシー氏、浅野ユージ氏と、担当バンダイ長瀬氏をゲストに、ガンダムシリーズのアニメ展開にあわせてアップデートを実施する制作の舞台裏を語ってもらった。 |
ガンダムトライエイジのゲーム製作ディレクションを立上げから担当。逆境でも動じない精神で、数多の難題(大体はスケジュール不足)を解決し続けてきた。
奥野ヨッシー
ゲームのプランニングを担当。いつも笑顔が絶えぬチームのムードメーカー。
浅野ユージ
モビルスーツの演出全般を統括。豪快な必殺技コンテを描く一方で、フレーム単位での繊細な調整案まで作り出す。
長瀬裕
バンダイ カード事業部所属。ガンダムトライエイジ担当の1人で、立上げから現在に至るまで約3年ほど携わり続けている。
初めて遊んだガンダムゲームは「ガシャポン戦士2 カプセル戦記」。
――ガンダムトライエイジといえば、カードと連動したゲームシステムが特徴的ですね。
長瀬: ゲームマシンに置いたカードと画面が連動した遊びざまは非常に直感的に操作しやすいので、おかげさまで親子で遊んで頂いている方が多くいらっしゃいます。
お父さんがガンダムがお好きで、トライエイジを通じてお子様と一緒にガンダムを楽しむようになった、という声を伺うと本当に嬉しいですね。
奥野: 約2ヶ月に1度にカードと共にゲームもバージョンアップされ、その都度新しいモビルスーツやパイロットが追加されるので、いつも新鮮な気持ちでゲーム開発に取り組んでいます。
ただし、その分、今までに無いスピード感が開発に求められ、慣れるまではちょっと大変でした(笑)
稲葉: バージョンアップの企画内容を細部まで詰めてから作り始めるのではスケジュールが間に合わないので、いつも企画の7割ほどを固めたところで製作に着手していますね。
――放送中のアニメと連動したラインナップや企画が他のガンダムゲームと比べて多いように感じます。
長瀬: ガンダムトライエイジの以前より、「データカードダス」タイトルでは「テレビで新キャラクターが初登場した次の日に、早速そのキャラクターのカードがリリースされる」というスキームをお客様に楽しんで頂いていました。
『機動戦士ガンダムAGE』が、大人だけでなくガンダムを知らない子供たちにも向けて製作される、ということを伺って、「作品を見てガンダムに興味を持った子供たちが、すぐにそのガンダムを自分の手で動かせたらガンダムをどんどん好きになってくれるに違いない」と。ここで、他のガンダムゲームでは例の無いほど放送中の作品とシンクロする商品展開を決めました。
この部分は、サンライズさんに多々お力添え頂いています。たとえば、ゲーム内の必殺技演出などは絵コンテの段階からいろいろと情報を頂いて作っていきます。
奥野: そういう点では、『ガンダムビルドファイターズ』からのラインナップで唯一、テレビ放送後に作成を進めたのは、ビルドストライクガンダムにビルドブースターMk-IIが付いた機体だけでしたね。
その分、アニメ最終回での印象的な演出を必殺技で最大限再現することを目指しました。
――必殺技演出は、どのような流れで作られているのでしょうか?
浅野: 字コンテで構成を決めた後、1つ1つ絵コンテを作っています。当初は、原作の演出を再現することを比較的強く意識していました。ただし、原作のままのものばかりだと、モビルスーツごとにゲーム内で受ける印象に差が出てしまうんですよね。例えば、「RX-78-2 ガンダム」と「ガンダムエクシア」だと、原作に忠実に作ると絶対エクシアの方が派手な演出になりやすいじゃないですか。
そこを、『機動戦士ガンダム』を見たことが無いお子さん達でもガンダムも強く見えるようにアレンジする、という。このあたりは、「ジオンの興亡」編あたりからかなり意識するようになりました。
<FAユニコーンガンダム(デストロイモード)必殺技コンテ>
――これは凝ったコンテですね!
浅野: 半分、趣味が入っています。自分自身、ガンダム作品には大変思い入れがありますので。
ただ、思い入れを詰め込んだら必殺技演出がどんどん長くなっていく、という傾向が一時あったので、最近は長くなりすぎないようにしています(笑)
――毎弾、いずれかの作品が特集されていますが、どのような基準で選ばれているのでしょうか?
長瀬: トライエイジの場合、毎弾毎弾まずは放送中の作品とどう連動させて頂くか、ということを最初に決めます。過去作品については極力偏り過ぎないように、ある程度スパンを設けて取り上げていますが、意図せずして一部作品が優遇されているように見えてしまうことがあるようです。
稲葉: 開発メンバーにそれぞれ好きな作品があり、その作品が特集される弾ではついついその担当者は自然と力が入ってしまうので実際に優遇されているのかもしれません(笑)
長瀬: 確かに、「BUILD MS 6弾」での『機動武闘伝Gガンダム』特集では、ミッション終了後にストーカーによる次回予告が挿入されたり、と開発さんの原作再現に対する力の入り具合が違っていた気がします(笑)
――10月からは、『ガンダム Gのレコンギスタ』と『ガンダムビルドファイターズトライ』の2つの新アニメがスタートしますね。
長瀬: これは、正直嬉しい悲鳴ですね。毎弾ラインナップ作りには今まで以上に悩むことにはなりましたが、新作を同時進行でテレビ放送されることは今までになかったことなので、お客様と一緒にこの状況を楽しみながら開発を進めていきたいと思っています。
――新アニメとの連動ならではのバージョンアップ内容はあるのでしょうか?
奥野: 1番のトピックスは、SDガンダムの参戦ですね。『ビルドファイターズトライ』に登場する「ウイニングガンダム」が、モビルスーツカードとしてラインナップされます。
まだ登場時期は明言できませんが・・・
稲葉: 今まさにその部分を開発しているところですもんね(笑)
長瀬: 10月上旬稼働の「BUILD G1弾」からは、「バトルパートナー」と「アバターシステム」の2つの新要素が入ります。
「バトルパートナー」は、艦長やオペレーターの立場のキャラクターたちがバトルをサポートしてくれる、というものになります。「オールガンダム」をコンセプトに作り続けている一環で、モビルスーツやパイロット以外にもガンダム世界観の追体験ができる幅が広がります。
奥野: バトルパートナーは条件を満たしていくと、だんだんとゲーム内でのコメントが変化していくようになっています。
本当にそのキャラクターと一緒に戦い続けているような、そんな印象を持って頂ければ幸いです。
稲葉: 「アバターシステム」はプレイヤーさんの分身となる「Gコマンダー」がゲーム内に登場するものですが、これは弾を重ねるたびに内容がパワーアップしていく予定です。1弾ですと、4つの姿から選択する形式ですが、今後カスタマイズのようなことができるようにしていく予定です。
長瀬: ガンダムトライエイジはおかげさまで、『機動戦士ガンダム』をリアルタイムに見ていた世代の方から、『ガンダムAGE』や『ビルドファイターズ』でガンダムに初めて触れたお子さん世代の方まで、かなり幅広い方に遊んでいただけています。これはガンダムゲームとしては珍しい年齢分布なので、各世代や各作品を好きな皆さんに楽しんで頂けるよう、今後も引き続き様々な切り口をバージョンアップに盛り込んでいきたい、と考えています。
「BUILD G」シリーズが、どのような進化をしていくのが、ぜひ楽しみに見守って頂ければ幸いです。
いよいよ最終回となる、「ガンダムトライエイジ BUILD G1弾」特集第4回では、再び関西リョウジ氏をゲストに、「ガンダムトライゼータ」や「FAユニコーンガンダム・プランB」をはじめとしたトライエイジオリジナルMSのデザインや設定の裏話をご紹介!
10月2日(木)掲載予定!お見逃しなく!
デジタルカードゲーム ガンダムトライエイジ BUILD G1弾 10月上旬稼働開始 1プレイ1枚100円(税込) ※100円につき必ず1枚カードがでます。 |
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